MAの第一歩は“Web行動データの見える化”から|Zoho SalesIQのトラッキング機能活用術 

MAを始めたいけれど、「まず何から手をつければいい?」と感じていませんか。

実は、効果的なMAの第一歩は“顧客の行動を正しくつかむこと”から始まります。

Webトラッキングを活用すれば、自社サイトにどれくらいの人が訪れているのか、個々の訪問者がどのページをどの程度閲覧しているのかといった行動データを可視化でき、関心度や検討状況に応じた最適なコミュニケーション設計が可能になります。

本記事では、Zoho SalesIQのWebトラッキング機能にフォーカスし、その役割や活用ポイントを実際の画面等を例にあげながら、わかりやすくご紹介します。

目次

MA(マーケティングオートメーション)とは? 

「MA(マーケティングオートメーション)」とは、メール配信やスコアリングを自動で行う“マーケティング業務の自動化”とイメージされる人も多いかもしれません。しかし、その目的は単なる作業の自動化だけではありません。MAの本質となるのは、顧客の行動をデータとして可視化・分析し、その結果をもとに最適なアプローチを設計していくことです。

購買行動は大きく変化している

ではなぜ、「顧客の行動を可視化すること」が重要になっているのか。

その背景には、購買活動や情報収集のあり方の変化があります。

以前は、対面や電話といったアナログな接点を通じて購買検討が進むのが一般的でしたが、現在ではWebサイト・SNS・口コミ・メルマガなど、顧客はオンラインを中心に複数のチャネルで自由に情報収集を行っています。

企業が気づかないうちに比較検討が進み、候補から外れてしまうケースも少なくありません。

だからこそ、非対面の段階で「誰が・何に興味を持ち・どんな行動をしているのか」を把握し、適切なタイミングで情報を届けることが重要です。しかし、人手だけですべてを追うのは限界があります。そこで活用されるのが「MA(マーケティングオートメーション)」です。

とはいえ、MAツールは“魔法の道具”ではありません。ボタンひとつですべてのマーケティング活動を自動でこなしてくれるわけではなく、本来の力を発揮するためには、まず “お客様がどのように動き、何を求めているのか”を正しく理解する ことが欠かせません。

顧客行動を可視化し、それに合わせてコミュニケーションを設計し、実装をしていく。このプロセスが整ってこそ“自動化”が意味を持って動き出します。

Zoho SalesIQとは? 

Zoho SalesIQは、Web接客機能(オンラインチャット/チャットボット)とWebトラッキング機能を兼ね備えた、クラウド型のWeb接客ツールです。

Web接客機能については、別記事で解説しますので、本記事では、Webトラッキング機能について以下に詳しくご紹介していきます。

Zoho SalesIQのWebトラッキング機能

Zoho SalesIQでは、Webサイト上で「誰が」「どのページを」「どれくらい見たかといった行動データを詳細に追跡することが可能です。自社のサイトにSalesIQのトラッキングコードを設置すると、Webサイト上での顧客のデータが取得できます。

ライブ表示画面

ライブ表示画面では、今まさに自社サイトを訪れているユーザーの動きをリアルタイムで確認できます。

画面には、大きな的のような円が描かれており、その上に複数の小さな丸が配置され、この丸1つひとつが、現在サイトにアクセスしている訪問者を表しています。例えば丸が6つ表示されていれば「今6人がサイトを閲覧している」という状況がわかり、訪問者のボリュームを直感的に把握できる画面となっています。

また、この的の中心に近い位置にいる丸ほど滞在時間が長く、外側にある丸は訪問して間もないユーザーを示しています。つまり、外側=サイトを開いたばかりの人、内側=すでに数秒〜数分ほど閲覧している人と把握することも可能です。

匿名の訪問者については、丸の横にランダムな数字が「訪問者ID」として表示されます。一方、過去に問い合わせや資料請求などで、氏名やメールアドレスなどなんらかの個人情報が紐づいている訪問者であれば、名前の部分に氏名などの識別情報も反映されるため、「“誰が”訪問しているのか」まで把握することができます。

訪問者個別の詳細情報

ひとつの丸をクリックすると、該当する訪問者の詳細情報も確認することが可能です。クリックすると別ウィンドウが開き、名前(匿名の場合は訪問者ID)、新規訪問か再訪問か、滞在時間、流入元など、ユーザーに関する基本情報が一覧で表示されます。

さらに、画面右側には訪問者の行動が時系列で並ぶタイムラインが表示されます。
「資料ダウンロードページを見たあとにFAQページへ移動した」など、どのページをどの順番で閲覧したかが一目でわかるため、訪問者の今のニーズや検討段階を読み取りやすくなります。

Zoho SalesIQ 活用ポイント

訪問者が「どのページを」「どの順番で」「どれくらいの時間」閲覧したかを記録するタイムラインは、単なるアクセス履歴ではありません。お客様の興味関心や検討段階を読み取る大切なヒントになります。

〈タイムラインから推察される顧客状況の例〉

⚫︎「CRM」や「SFA」に関する複数のブログ記事を閲覧

想定される状態:

・まだ情報収集フェーズ

・リード育成(ナーチャリング)に適した段階である可能性が高い

       

⚫︎「料金」 → 「FAQ」 → 「お問い合わせ」の順でページ遷移

想定される状態:

・導入前提の具体的な検討が進んでいる

・営業につなぎやすいホットリードの可能性が高い

もちろん、すべての訪問者の行動履歴を一つひとつ手作業でチェックするのは現実的ではありません。
ここで重要になるのが、実際に問い合わせや商談につながったリードの行動パターンを分析することです。

たとえば、「料金ページ → FAQ → お問い合わせ」という流れが問い合わせや成約につながるリードに多く見られる特長的な遷移の流れなのであれば、これをひとつの“勝ちパターン”として検知し、営業へ優先的に共有するといった運用も可能になります。

このように、顧客の行動データから関心度を読み取り、その状態に合わせたアプローチやフォローを設計していくことが、MAの最初のステップとして大切です。

Zoho SalesIQでは「どれくらいの人がサイトを訪問したか」という表面的な数値だけでなく、「誰が・どのように関心を深めているのか」まで可視化できる点が大きな特長です。単なるアクセス解析の一歩先へ進み、ユーザーの“行動の変化”から検討段階や関心領域を推測できるようになります。

こうした行動データをもとに、マーケティング視点では興味関心に合わせたコンテンツ出し分けや、より精度の高い施策設計が実現できます。また営業視点では、「どのページを閲覧したのか」という遷移の履歴から、顧客の関心や課題を商談前に把握できることで、“顧客の気になっているポイント”がの解像度が高まり、顧客に刺さる提案に近づけるというメリットがあります。

“誰が”その行動をしているのか?実名化の重要性

Zoho SalesIQでWeb上の行動が可視化できるようになると、マーケティング・営業双方の精度は大きく向上します。
しかし、その真価をさらに引き出すためには、「その行動をしているのは誰なのか」を特定する=実名化が欠かせません。

では、匿名の訪問者をどのように特定するのか。重要になるのが、チャットでの問い合わせ、フォーム送信、メール内リンクのクリックといった「接点となるアクション」です。Zoho SalesIQでは、これらのチャネルと連携することで、匿名だった訪問者を氏名やメールアドレスといった顧客データと紐づけ、実名化することができます。

なお、この実名化の具体的な方法については、こちらの動画で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。 

Zoho アプリケーション同士の連携

Web上での行動が見える化され、実名化まで進められた場合、次に欠かせないのが Zoho CRMなど他アプリとの連携です。Zoho SalesIQとCRMを組み合わせることで、たとえば “勝ちパターン”に該当する行動を取ったホットリードをZoho SalesIQで検知し、CRMのワークフローで営業担当者へ自動で通知するといった仕組みを構築することができたり、また、メールマーケティング施策と連携させれば、メルマガ配信のリンククリックをきっかけに実名化へつなげることも可能になります。

このように、Zoho SalesIQをCRMやメールマーケティングツールと組み合わせることで、Web上の行動データを、実際の営業・マーケティングアクションへとダイレクトに結びつけられるようになります。

言い換えれば、Zoho SalesIQは単なるWeb接客ツールではなく、“MAのハブ(中核)”として機能するツールとしての活用が実現します。

Zoho SalesIQを活用した、リード育成から案件創出までの導線を自動化の仕組み構築については、こちらの事例で詳しくご紹介していますので、さらに詳しく知りたい方は、下記も参考にしてください。

まとめ

Zoho SalesIQを活用することで、Webサイト上の訪問者行動を可視化し、誰がどのように関心を深めているのかを理解できるようになります。そのデータは、マーケティング施策の最適化や、営業活動におけるより顧客に刺さるアプローチに直結します。

さらに、フォーム送信やメールリンククリックなどを通じて匿名だった訪問者を実名化すれば、より精度の高いコミュニケーション設計も可能です。まずは“顧客のWeb行動を見える化する”ことから、MA導入の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

バディマーケティング株式会社では、Zoho SalesIQを含む、Zoho各種アプリケーションやCRMツールを活用したデジタルマーケティングのコンサルティングや施策支援を行っております。顧客情報を活用したマーケティング検討の課題やお悩みがございましたら、お気軽に当社までご相談ください。

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