効果測定で定義される「KGI」と「KPI」の違いとは?

効果測定で定義される「KGI」と「KPI」の違いとは?

マーケティングにおいて「KGI」と「KPI」を設定し、施策の効果を測定する場合が多いですが、このようなお悩みはありませんか?

  • 「KGI」と「KPI」の違いが曖昧
  • 「KGI」と「KPI」を設定するときのポイントを知りたい

「KGI」と「KPI」を定めるときにいくつかのポイントがあり、それを理解していないと設定した目標や指標がムダになってしまうこともあるのです。

本記事では、BtoBデジタルマーケティングの活動指標として重要な「KGI」と「KPI」の違いと、設定するときのポイントをご紹介していきます。

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目次

「KGI」と「KPI」の違いは?

「KGI」と「KPI」の違いについて、下記の3つの視点からご紹介していきます。

  • そもそも「KGI」とは?
  • そもそも「KPI」とは?
  • 「KGI」と「KPI」の最大の違い

それぞれについて見ていきましょう。

1.そもそも「KGI」とは?

「KGI」は「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」を指す言葉です。簡単にいうと、マーケティングにおける”最終的な目標(ゴール地点)”を設定するもので、一般的には以下のような大きな目標が設定されます。

  • マーケティングによって創出された売上や利益の金額
  • マーケティングによって成約に結びついた案件の受注数

2.そもそも「KPI」とは?

「KPI」は「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」や「主要業績評価指標」を指す言葉です。

簡単にいうと、”設定した目標(KGI)に対しての達成度”を意味した指標となっており、以下のような目標達成に必要な方法やプロセス、進捗などを管理するために使用されます。

  • SEOによるサイトへの集客数
  • 1アクセスでのユーザーセッション数
  • 問い合わせなどの新規リード獲得件数
  • 申し込みフォームの通過率
  • メールマーケティングのメール開封率

3.「KGI」と「KPI」の最大の違い

「KGI」と「KPI」には、下記のように決定的な違いがあります。

  • KGI:マーケティングの最終目標
  • KPI:目標(KGI)を達成するための中間指標

このように、それぞれの意味や使う場面などは異なるものの、目標達成のための指標として「KGI」と「KPI」は非常に密接な関係にあります。

関連用語:サブKPIやKSFとは?

目標の置き方によっては、「KPI」は以下のようにサブKPIとして更に細分化されることもあります。

  • KPI:デジマによる商談獲得10件
    • サブKPI:セミナーで6件
    • サブKPI:広告経由で4件

さらに、詳細な目標設定を行う場合は、「KGI」「KPI」に加えて「KSF:Key Factor for Success」を定義するケースがあります。KSFは「KGIを達成するための要素」を意味しており、 複数のKPIをまとめる大カテゴリのような位置付けです。具体的には、「Webサイトからの商談創出」「案件単価向上」といった、KGI達成において重要な戦略や方針を定義します。

「KGI」と「KPI」を設定するときのポイント

「KGI」と「KPI」を設定する際によく用いられる方法が「SMARTモデル」というものです。

「SMARTモデル」は、下記の5つの単語の頭文字から付けられています。SMARTモデルは複数の派生があり、Timely→Time-boundなど同じ頭文字で別の単語に変化しているなっているケースもありますが、本質的な内容は変わりません。

  • Specific:明確な
  • Measurable:測定可能な
  • Achievable:達成可能な
  • Realistic:関連がある
  • Timely:期限を定めた

それでは、それぞれのポイントについて詳しくご紹介していきます。

1.Specific:明確な

「KGI」と「KPI」は社内やチーム全体で共有する必要がありますので、誰が見ても分かるような明確な基準を設定する必要があるのです。人によって解釈が異なってしまうような基準を設定してしまうと指標として成立しませんので、目標に対する行動もバラバラになってしまいます。

訪問営業で例を挙げるのであれば、「成約率」や「アポ件数」などは明確な指標になりますが、「粘り強い営業」などは明確な指標にはなりません。

つまり、誰が見ても明確に理解できる指標を設定することが大切なのです。

2.Measurable:測定可能な

「KGI」と「KPI」は数値で表せるような指標を設定しましょう。試行回数や件数などの測定可能な指標にすることで、誰が見ても状況を把握することが可能です。

反対に、ニーズの把握や情報収集などの測定不可能な指標を定めてしまうと、確認した人によって認識のずれが生じてしまいます。

3.Achievable:達成可能な

「KGI」と「KPI」を設定するときは、達成可能な目標を設定することが大切です。”目標は高ければ高いほどいい”と考える方もいますが、現実的に不可能な目標を掲げてしまうとチーム全体のモチベーション低下によりKGIの達成が非常に難しくなってしまいます。

ですので、業務を担当する一人ひとりが納得して業務に取り組めるように、昨年度の実績などを参考に「KGI」と「KPI」を設定しましょう。

4.Realistic:関連がある

先ほどもお伝えしたように、「KGI」と「KPI」は非常に密接な関係にありますので、それぞれが関係のあるように設計することが必要です。

例えば、『Webサイトからの売り上げを50%アップさせる』というKGIを設定した場合、「Webサイトの滞在時間50%」というKPIを設定したとしましょう。一見すると問題ないような気もしますが、「サイト滞在時間」がWebサイトからの売り上げに繋がらないケースもあります。

「KGI」と「KPI」に関連があるのかを必ずチェックするようにしましょう。

5.Timely:適切な期限

「KGI」と「KPI」を設定するうえで期限を定めることが非常に大切です。期限を定めることで目標に向けての優先すべき業務が明確になるため業務効率がアップしますので、目標達成率も上がります。

「近いうち」や「なるべく早く」などの曖昧な期限を設定しないようにしましょう。

まとめ

この記事では、「KGI」と「KPI」の違いと設定するときのポイントをご紹介していきました。

マーケティングにおいて「KGI」と「KPI」という考え方は非常に大切ですが、間違った指標を設定してしまうと効果を得ることができませんので、正しく「KGI」と「KPI」を設定するようにしましょう。

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